NEW下向きから前を向く時のめまい
症状

下を向いた状態から前を向く際に発生する眩暈を主訴に来院。3週間前から症状が出現し、特に顔を洗う際や物を拾う動作の時に強く現れていた。初期は倒れそうになるほどの強い眩暈があり、日常生活に支障をきたしていた。耳鼻科を受診し投薬治療を受けたことで、倒れそうな感覚は改善したものの、眩暈自体は継続していた。初診時の所見では、頚部に著明な緊張が認められた。
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来院者
男性
40 代
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期間
2025年8月 ~ 2025年9月
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頻度
週1回程度
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通院回数
4回
施術と経過
初回施術では、まず手のツボに鍼をして緊張の緩和を図った。その後、頚椎の反応を確認しながら施術を進めた結果、眩暈症状は軽減したものの完全な改善には至らなかった。2回目以降は、頚部の緊張と可動域制限に着目し、頚椎周辺の反応点への施術を継続的に行った。施術を重ねるごとに首の緊張は低下し、それに伴い眩暈症状も改善。4回の施術で症状は大きく改善した。
使用したツボ
まとめ
頚部の緊張に起因する眩暈の症例である。耳鼻科での投薬治療により症状は一部改善したものの、根本的な改善には至っていなかった。鍼灸施術により頚部の緊張を緩和し、頚椎の調整を行うことで、眩暈症状は段階的に改善した。本症例では、頚部の状態と眩暈症状との関連性が明確であり、頚部へのアプローチが有効であったと考えられる。4回という比較的短期間での改善が得られ、症状の再燃も見られなかったことから、施術方針の有効性が示された。