NEW大腿前の突っ張り感と膝の痛み
症状

「法事でのご挨拶の際に、少しの間だけでも正座ができるようになりたい」
お盆が来るため、お寺に挨拶に伺う必要があり、ご自宅で正座を試してみたところ、両大腿前面(ももの前)が突っ張り、お尻と踵がつかない状態との事でご来院されました。
初検時ベッド上で正座姿勢をとって頂き確認したところ、踵-臀間はこぶし一つ分ほど空く状態、右よりも左の方が特に曲がりづらいご様子でした。この時には庇っていたためか膝前面の痛みは確認されませんでした。
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来院者
女性
70 代
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期間
2025年8月 ~ 2025年8月
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頻度
週2~3回
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通院回数
3回
施術と経過
1回目
ももの前の緊張を和らげ、膝を曲げやすくすることを目標に施術。膝裏、臀部、背中の下部に鍼をしました。
→ 突っ張りは軽くなり、少し動く範囲が広がりました。
2回目
来院時には前回の施術後「歩くときや段差の上り下りが楽になった」とのご感想。今回の施術前は正座にて踵がお尻に着かない状態で腿の前が突っ張るとの事でした。
膝裏、足背、臀部、背部下部に鍼をしました。
施術後は踵とお尻がつくようになりましたが、両膝前面内~外の突っ張り感と痛み、特に右膝前面内側に痛みがあり、体重をかけるのは難しく、身体が前に傾いてしまう状態でした。
3回目
施術前の正座では、ももの突っ張りはなく、膝の前に少し張りを感じる状態でした。
膝裏、臀部、背中下部、肩甲骨内側に鍼をしました。
今回の施術後には、身体はやや前傾するものの、踵がお尻に乗り、少し体重をかけて正座ができるようになりました。
法事の後
ご挨拶の間、完全とはいかないものの、無事に座って過ごすことができ、その後も痛みが強くなるといった事はない、との事でした。
使用したツボ
まとめ
今回の症例では、「周りに心配をかけたくない」との思いから施術を希望されました。
過去には「もう正座はできない」と感じていたそうです。
完全に正座が出来る様になったわけではありませんでしたが、今回の施術を通して少し自信を取り戻され、歩行や段差の上り下りといった日常の動作も楽になったとの事でした。
膝周囲だけでなく、膝を取り巻く筋肉や背部、臀部などの体幹にもアプローチすることの重要性が示唆された症例でした。