NEW右耳の聞こえづらさと耳鳴りで会話に支障
症状

右耳の聞こえづらさと耳鳴りを主訴に来院。症状は1週間前から始まり、子どもに話しかけても気づかないことで不調を自覚している。遠くの声が聞こえづらく、会話に不便を感じることがあり、症状は良くなったり悪くなったりを繰り返している状態である。医療機関を受診し、急性低音型感音難聴の疑いと診断されている。また、頭痛や肩こりも伴っている。
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来院者
女性
40 代
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期間
2024年10月 ~ 2024年11月
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頻度
週2~3回
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通院回数
3回
施術と経過
初診時、全身的な緊張が強く、特に背部の筋緊張が顕著であった。臀部のツボに鍼をして全身のリラックスを促した後、背部の緊張緩和を目的として手足のツボに鍼を行った。初回施術後、体が全体的に軽くなり、2日程度は耳鳴りも落ち着き、聴力もクリアになったとの報告があった。同様の方針で施術を継続し、3回目の施術時には聴力が正常に戻り、良好な状態を維持できている。
使用したツボ
まとめ
急性低音型感音性難聴の疑いに対して、全身の緊張緩和を主眼とした鍼施術を行った症例である。全身の緊張、特に背部の緊張が聴覚症状に影響を与えていた可能性が考えられる。臀部や手足のツボへの鍼施術により、全身の緊張が緩和され、それに伴い聴覚症状も改善した。3回の施術で症状が改善し、その後の再燃も見られていない。本症例から、難聴や耳鳴りの症状に対して、局所だけでなく全身の状態を考慮した施術アプローチが有効である可能性が示唆された。