NEW食後の腹部膨満と吐き気で外食困難になった機能性ディスペプシア
症状

20代女性が1ヶ月前から続く食後の腹部膨満感と吐き気を主訴に来院した。朝に吐き気を感じ、食後は食事量に応じて腹部全体の張りと吐き気が出現する状態である。医療機関にて機能性ディスペプシアの疑いと診断され投薬を受けているが、改善は見られていない。症状により外食を避けるようになり、朝の吐き気で仕事に遅刻することもあった。また、PC作業時に背部痛を伴うことがあった。
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来院者
女性
20 代
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期間
2024年12月 ~ 2025年5月
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頻度
週1回程度
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通院回数
11回~15回
施術と経過
初診時の触診では腹部の張りと圧痛、背部の圧痛、下肢の冷えが確認された。腹部症状に対して腹部のツボ、背部痛に対して足のツボを用いて施術を行った。初回施術後、腹部の張りと圧痛、背部の圧痛に軽減がみられた。2回目以降は症状の経過と腹部の反応を確認しながら施術を継続した。症状が再燃した際には骨盤部のツボと下肢の冷えに対する施術を行った。13回の施術を重ねることで、腹部症状は徐々に緩和し、同時に背部痛や下肢の冷えも改善していった。
使用したツボ
まとめ
機能性ディスペプシアの疑いによる消化器症状に対して、腹部への直接的なアプローチに加え、背部痛や下肢の冷えにも着目した施術を行った。症状の再燃時には骨盤部や下肢への施術を取り入れることで、より効果的な改善が得られた。本症例では、消化器症状と全身状態との関連性を考慮した総合的なアプローチが有効であったと考えられる。