症状

数ヶ月前から、深く呼吸をすると肩や背中に痛みを感じるようになった。痛みの性質としては、常に肩や背中に張ったような感覚があり、日常生活においても不快感が続いている。医療機関で検査を受けたが、特に異常は見つからなかった。また、つばを飲み込む癖があることも確認された。その他の体調的な違和感や関連する症状は特に見られない。

施術と経過

初診時の触診では、胸部と背骨付近に緊張が見られたが、動作時の痛みは確認されなかった。施術では、主に手のツボを用いて脊柱付近の緊張を解き、肋骨の動きの改善を図った。また、脊柱付近の緊張と顎関節の問題も関連付けてアプローチを行った。初回施術後は直後の変化は見られなかったが、翌朝には調子が良くなったとの報告があった。その後、計4回の施術を行い、症状が改善していった。途中で気になる部位が背部下部に移動したが、その都度適切なアプローチを行い、症状の軽減を図った。

使用したツボ

ツボのアイコンからツボの詳細が見られます

• 手三里 L
• 孔最 L
• 養老 L
• 後谿 L
• 尺沢 L

ツボ名称下に表示されるスコアメーターについて ツボの重要度を表したものです

まとめ

深呼吸時の肩や背中の痛みは、胸部や背骨周辺の緊張が関与している可能性が高いと考えられた。手のツボを用いた施術により、脊柱付近の緊張を緩和し、肋骨の動きを改善することで呼吸のしやすさを向上させた。また、顎関節の問題も含めたアプローチが症状の改善に寄与したと考えられる。症状が移動する過程でも柔軟に対応し、最終的に症状の大幅な軽減が見られた。今後も症状の再発防止のため、定期的なケアが推奨される。

症例を投稿した鍼灸院：はりきゅうルーム カポス