NEWソファーで寝てから広がる急性腰痛
症状

デスクワークに従事する症例者は、2日前に背もたれの浅いソファーで寝てしまい、姿勢を庇いながら就寝したことをきっかけに腰椎下部を中心とした痛みが出現している。痛みは徐々に広がるような感覚があり、特に体を動かす際に増強する。屈む動作やズボンを履く際、床から物を拾い上げる等の前屈動作で著明な痛みと動作制限が生じている。以前にもぎっくり腰の既往があり、症状の悪化を懸念して来院に至った。
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来院者
女性
40 代
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期間
2025年1月 ~ 2025年1月
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頻度
1回通院
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通院回数
1回
施術と経過
初診時の所見では、腰椎下部の緊張が強く、特に仙腸関節部での緊張が顕著であった。前屈動作での制限が著明に認められた。急性期であることを考慮し、仙腸関節部周辺のツボとハムストリングスのツボに鍼をした。その結果、腰部の可動域が改善し、痛みも一気に消失した。初回施術で症状は改善し、その後の再発報告はない。
使用したツボ
まとめ
デスクワークによる慢性的な負担が背景にある急性発症のぎっくり腰の症例である。仙腸関節部の緊張が症状の主因と考えられ、その部位に対する的確な施術により即時的な改善が得られた。過去にも同様の症状があったことから、予防的なアプローチとして、日常的な姿勢管理や適度なストレッチの指導も有効と考えられる。急性期の腰痛であっても、病態を正確に把握し適切な施術を行うことで、速やかな症状の改善が期待できることを示した症例である。
担当スタッフ
洲崎 和広