顔面神経麻痺治療後の首と肩の痛み
症状
10年前の夏にベル麻痺と診断された。病院での治療で麻痺は収まったものの、以来から左肩と首に常に違和感があった。数週間前から違和感が痛みと突っ張り感に変わり、肩から首の感覚も鈍くなってきた。また、頭痛もひどくなってきている。左を振り向くことができず、運転中の車の後方確認を行うのが非常に困難である。
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来院者
男性
40 代
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期間
2021年6月 ~ 2021年7月
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頻度
週2~3回
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通院回数
5回
施術と経過
1診目:首・肩全体的に緊張があり、特に左胸鎖乳突筋はかなり強い緊張が認められた。筋肉の作用から左を振り向けないのはこの筋肉の過緊張の可能性が高いため、関係する手・足のツボに鍼をした。施術後、いくらか左を向くことができるようになった。
2診目:施術翌日、一旦張りが強くなったが2診目前までには徐々に寛解した。筋肉の張りを診ると1診目前よりも緊張が取れていた。前回のツボに加え、背中のツボに鍼をした。
3診目:1診目開始前と比較して、痛みが半減している実感があるとのことだった。特に朝起きたときは首の痛みは8割ほど減ったとのこと。前回までと同じ方針で施術を行い、今回はこれまでのツボに加えふくらはぎのツボにも鍼をした。
4診目:朝起きたときの痛みはなかった。仕事後、疲れが溜まってくると張りを感じる程度で、疲れを感じていないときは症状はあまり気にならなくなった。
5診目:疲れを感じていても症状は少し気になる程度で、首の痛みでストレスがたまることはなくなったとのこと。本人の希望もあり、症状が気になるようであればまた施術に来るように伝え、今回の施術を終了した。
使用したツボ
まとめ
首肩の緊張と動きの悪さが相互に悪影響を及ぼし、首肩全体に徐々に症状が波及してしまったと考えられる。
まず動きを出すところから悪循環を断ち切ることで、徐々に他の症状も寛解していった。首肩の張りがある場合は、何かしらの動きの悪さが現れていることがある。その場合、その動きが改善することで張りもとれることが多々ある。