食べ物がノドを通っただけでも起こる左下腹部痛と下痢
症状
3年前の高校受験時のストレスが発端で、左下腹部の痛みと強い下痢を発症するようになった。
大学受験が近く、腹痛の症状が勉強の妨げになっている。昼食時、学校や塾など人が多くてトイレが行けない状況に起こりやすい。
処方薬で軽快したが、昼食後の腹痛と下痢は続いている。
昼食時は食べ物が喉を通るだけでも腹痛が起こるため、スープのみにしている。
消化器内科では過敏性腸症候群との診断。イリボー・桂枝加芍薬湯を処方され、食事指導も受けた。
インターネットで当院を見つけ、受験に向けて症状を改善したくて来院した。
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来院者
女性
10 代
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期間
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頻度
週1回程度
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通院回数
6回
施術と経過
お腹を触診すると胃の周囲や季肋部、左下腹部が硬く緊張し不快感があった。
食中食後に症状が悪化することから腸だけでなく胃も関連していると考え、手のツボに鍼をした。すると胃の周囲の硬さと不快感が減弱した。
下腹部の硬さは腹痛が起きる場所と一致していたため、下腹部の硬さを緩める足のツボに鍼をした。
すると下腹部の硬さが緩み、患者もお腹の緊張が緩んだことを感じた。
施術後、毎日あった昼食後の腹痛が週1回に減り、症状の強さも半減した。
2回の施術で下痢はほぼ改善されたが、便秘がちになったため、便秘やお腹の張りに対する施術を行った。
4回の施術で便秘が解消され、腹痛も大幅に改善。食事の量を少しずつ増やせるようになった。
5回の施術で薬を飲まなくても症状がない日が増え、昼食におにぎりを食べられるようになった。
6回の施術で気になっていた症状は大幅に改善され、受験に集中して取り組めるようになったため通院を終了。
データ
使用したツボ
まとめ
受験勉強へのストレスがきっかけとなり、過敏性腸症候群を発症することはよくある。
今回は高校受験が終わった後も症状が続き、次の大学受験で再び悪化したケースだった。
受験間近の来院だったが、数回の治療で症状は軽くなり受験当日までに体調を整えることができた。