子宮内膜症を伴う生理痛
症状
学生時代より動けなくなるほど激しい生理痛がある。
時にお休みを頂かないといけない日もあった。
2017年下腹部に違和感があり、婦人科を受診。
コブが見つかり子宮内膜症と診断。
2019年現在、ピルや漢方薬で治療をしているがなかなか良くならずご来院された。
子宮内膜症を小さくするという目的ではなく生理痛の緩和を目的に施術をしていく事でコンセンサスをとり進めていくこととなった。
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来院者
女性
20 代
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期間
2019年7月 ~ 2019年8月
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頻度
週2~3回
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通院回数
5回
施術と経過
初回
全体の様子を確認。
肩や背中では下位肩甲骨間部や下位胸腰椎移行部に緊張と圧痛。
下腹部に緊張や圧痛や冷えが見られた。
下腿のツボに鍼をして10分置鍼した。
背中も腹部も柔らかさと温かみが見られた。
2〜5回
初回と同じように背部および腹部の緊張や圧痛を寛解させる事を目的に行った。
2回目以降は臍部よりも下部に緊張圧痛が見られるだけだった。
下腿のツボに鍼を行い置鍼したところそれらも柔らかくなった。
回を重ねるごとに足にも温かみがみられた。
通院中3回目、4回目の施術中に生理周期と重なった。
生理初日に下腹部に少し違和感があったがその日が3回目の施術だったこともあり、施術語すぐにその違和感はなくなった。
4回目の施術は生理4日目であったが初日以降調子が良かったとのこと。
今まで生理がくると痛みで動けなくなっていた自分がいつもよりも快適に生活ができているので大変喜ばれていた。
現在では生理の周期前に施術を受けに来ていただいている。
使用したツボ
まとめ
医学的に子宮内膜症という診断が下っている症例。
それ自体は構造的な問題なので専門的な治療を受けて経過をみていく必要がある。
鍼灸でできることとしてはお腹の硬さや冷えが出ていたり、現状起きている現象に対して対応をしていき、その結果症状が寛解していくことが目的となる。
身体が楽になり、心にも余裕が持てる手助けができるという点では鍼灸は患者さんのQOL向上に大きな可能性を秘めているツールと言える。