こどもと相撲を取った後の腰の痛み
症状
正月にこどもと相撲をした翌日、右の腰が痛くなった。数日安静にしたら痛みはとれたが、腰と臀部に違和感がずっと残っている。仕事で座っている時間が長く、椅子に深く腰掛けるようにしたところ、鼠径部が痛くなり、その痛みが1ヶ月続いている。股関節を外に開くと痛い。股関節をかばっているうちに、膝の内側も痛くなってきたが、「整形外科では問題ない」といわれた。痛みで眠ることに支障がでているため、来院した。
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来院者
男性
40 代
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期間
2019年5月
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頻度
週1回程度
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通院回数
4回
施術と経過
初診時、足を胸にひきつける動作を確認すると、かなり動きに左右差があり、動きづらさもあった。股関節を調節するため、足の甲に鍼をしたところ、動きがスムーズになり左右差がなくなった。鼠径部の痛みと臀部の痛みも消失したので施術を終了とした。
二診目 相撲でこどもを持ち上げ振り回した際に、肩甲骨とふくらはぎに負担がかかり、腰や膝内側の痛み、股関節の動きを悪くしていると予測し、触診すると肩甲骨の動きがわるく、ふくらはぎもハリが強かった。肩甲骨やふくらはぎをゆるめる鍼をしたところ、腰の痛みと膝の内側の痛みは改善し、股関節を外に開いても痛みは出なくなった。
三診目 大分調子は良くなり、夜も気にせず眠ることができ、歩くのにも支障がでなくなってきた。同様の施術をする。
四診目 膝蓋骨の下が気になるとのこと。親指に強い緊張があり、子供を持ち上げた際の指の緊張が残っていると考えられ、親指に鍼をしたところ、膝下の痛みが消失した。「すごく全体の調子は良い」とのことなので、施術を終了とした。
使用したツボ
まとめ
こどもと相撲を取った際に、肩甲骨、母指、腰背筋で支え、振り回した影響が腰痛、膝痛、臀部痛を引き起こしたと考えられる。股関節痛については、座っている時間が長く、鼠径部がずっと圧迫されて負担が大きいことにより、起きたと考えられる。複数の症状であっても、原因ひとつひとつを改善することにより、短期で症状の改善がみられた症例である。