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バネ指 鍼灸師は指に犯人はいないと考える

鍼灸師は指という現場に犯人はいないと考える

“バネ指”

あなたはお聞きしたことはございますでしょうか?

 

実は鍼の施術で非常に効果が期待できるんです。

 

え? 指に鍼を打つのが恐いって?

それは私でも恐いです。指に直接鍼打つのは。

安心してください!

実は指に鍼をしなくても大丈夫なのです。

その秘密を鍼灸師である私、愛知県あま市スギヤマ治療院の杉山が鍼灸師の目の付け所をご紹介させて頂きます。

 

バネ指とは

人は問題がなければ指をスムーズに曲げ伸ばしをすることができます。

しかし、手指や前腕に負担がかかることが原因で指にある腱やそれを包む腱鞘というものに炎症がおきて太く、硬くなる。

また女性で言えばホルモンの関係でその腱鞘がギュっと縮む。

その結果、腱の動きがスムーズでなくなることで指を曲げ伸ばしをする際にカクンカクンと引っ掛かりが生じるような現象が起きた指。

それをバネ指と呼びます。

 

その程度は人によって様々です。

軽いこわばりもあれば指を曲げてから自力で指を戻すことができないという方もいらっしゃいます。

一般的には親指と中指が多いとされていますがそれも人によって異なります。

私もゴルフをやった時にバネ指になったことがありますがひどい時は痛いですし、すごく不便でした。その時は左手の薬指と小指でした。

 

一般的な治療

インスタグラムで【バネ指】と調べて頂くと一般的にはどのような治療が行われているかが分かります。

そこに映し出されるのは患部に注射を打った写真、腱鞘を開く手術をして手が包帯でぐるぐる巻きになっている写真が多くみられます。

それ以外にも安静、リハビリ、物理療法などが行われる例が多いです。

 

これは一般的な話ではないかもしれませんが私が今まで担当してきた患者様はだいたい2~3回のステロイド注射、それで変化がみられなければ手術にしましょうという例。

また接骨院などを経由された患者様では炎症を抑える処置をされる例が多いです。

 

多い問題点

注射も打った。

腫れも熱感も収まり炎症は治まっている。

言われた通りに動かさないようにした。

 

しかし、変わらない!!

 

残念ながら「更年期だから仕方ないですよ。」「産後なのでねぇ。抱っこは控えてください。」「仕事内容が・・・」というお話になってしまう方が多いのは事実です。

これは非常に多い問題点であると思います。

 

鍼灸師はこう考える

物事には広く見るマクロな視点と局所を見るミクロな視点があります。

 

手や指に対する処置をする。

これはミクロな視点です。素晴らしい考え方だと思いますし、間違いではないと私も思います。

しかし、上記にもあるように変わらない方が多いのも事実。

 

では、どう考えるか??

 

鍼灸師は広い視野でマクロな視点から考えます。

人の身体は連動しています。

指先を使うことも指先だけで行っているわけではありません。

つまり、別の部分にも負担がかかっているわけです。

女性の場合、ホルモンの関係もしかり。

患部だけがギュっと縮んでいるわけではないわけです。

 

まさに“鍼灸師は指に犯人がいるとは考えない。”

 

鍼灸師は指の動きに関係する脊柱や肩甲骨のツボに着目します。

 

そこを的確にとらえ、鍼を打ちます。

その状態で指を動かしてもらうと引っかかっていたはずの指が動く!動く!

つまり患部以外に指をスムーズに動かさないように引っ張っている原因、つまり“犯人”がいたから指の動きに制限が出ていたのです。

その犯人を説得して指の動きを解放してあげる。

それは鍼だからこそできることであると私は思います。