NEW繰り返す腰痛から動作が怖くなった急性腰痛
症状

半年周期で発症していた腰痛が、近年2~3か月に1回と頻度が増加していた。今回は1週間前に左腰部に痛みが出現し、通常2~3日で改善する症状が持続。さらに腰部全体、特に右の仙腸関節にズキズキとした強い痛みを呈していた。仕事での屈曲動作や重量物の取扱いが困難となり、デスクワーク時の座位保持でも痛みが出現し仕事に支障をきたしていた。特に中腰姿勢での作業や物を拾う動作に強い恐怖感を伴っていた。
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来院者
男性
40 代
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期間
2025年9月 ~ 2025年9月
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頻度
1回通院
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通院回数
1回
施術と経過
初診時、右仙腸関節周囲に著明な筋緊張がみられた。腰部の屈曲伸展は可能であったが、中腰姿勢や体幹の回旋、屈曲時に疼痛が誘発された。仰臥位をとる際にも強い痛みがあり、右股関節屈曲時にも顕著な疼痛を訴えていた。肘のツボへの鍼施術により、仰臥位への体位変換がスムーズになり、股関節の動作時痛も消失。最後に仙腸関節周囲の緊張緩和を図り、治療効果を高めた。施術後は動作時痛が消失し、中腰姿勢への恐怖感も軽減した。
使用したツボ
まとめ
繰り返し発症する腰痛が徐々に頻度を増し、日常生活動作に支障をきたすまでに進行した症例である。特に右仙腸関節部の疼痛と筋緊張が顕著であり、これに対して肘のツボへの鍼施術が著効を示した。施術直後から動作時痛と恐怖感が軽減し、ADLの改善が得られた。今後は再発予防の観点から、定期的な経過観察と生活指導が重要と考えられる。
担当スタッフ
洲崎 和広