NEW便通の不安定さと食後の腹痛に悩んでいた方への鍼灸症例
症状

以前から食後に腹痛が出やすく、便秘と下痢を繰り返す状態に悩んでいた女性。
とくに緊張する場面や急いで食事をしたあとに症状が出やすく、
「なんとなくお腹の調子が不安定なまま」と感じる日々が続いていた。
腹部の張りや力の入りにくさ、足のだるさもあり、
これまでに病院での診断は受けていなかったものの、“腸が弱い体質かもしれない”という意識はあったという。
今回は「これまでいろんな方法を試してきたけど、鍼も受けてみようと思った」と来院された。
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来院者
女性
20 代
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期間
2025年6月 ~ 2025年7月
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頻度
1回通院
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通院回数
3回
施術と経過
初回は、腹部の緊張や冷えが目立ち、お腹に力が入りづらい状態であった。
触診でお腹の状態を確認した上で、腹部の緊張をゆるめる目的で、
足にある反応点へ鍼を行い、全身の巡りを整えるように施術を進めた。
施術後には、「お腹がゆるんだ感じがする」といった変化を感じていただき、
1週間後の来院を提案した。
2回目では、「急いで食べたあとに一度腹痛が出て下痢をしたが、すぐに落ち着いた」とのこと。
前回以降は全体的に調子がよく、腹部の張りも軽減傾向にあった。
緊張しやすい体質を意識した施術に切り替え、施術後は「楽になった」と穏やかな表情を見せていた。
3回目では、「最近はお腹の調子が安定してきた」と話され、足のだるさや肩まわりの疲れを主訴に施術を行った。
上半身のめぐりを促すアプローチ(主に臀部)を中心に構成し、施術後は「スッキリした」と表情も明るくなられていた。
使用したツボ
まとめ
お腹の不安定さや腹痛が続いていたケースに対し、
局所だけでなく全身のバランスを整えることで、
身体的な症状だけでなく気持ちの安定にもつながった症例である。
鍼灸施術では、腹部に直接刺激を与えなくても、
足の反応点を活用することで内臓の調整につながる。
また、「初めての鍼でも安心できた」「体も気持ちも落ち着いた」とのお声をいただき、
症状の軽減だけでなく、安心感や信頼関係の構築も鍼灸の大切な役割であることを再確認できたケースとなった。