8割の食べ物が辛い顎関節症
症状
顎関節症で悩み約半年、最大開口できるがガクンと音が鳴り8割の食べ物を食べるのが辛い状態が続いている。仕方なく柔らかい物を口にすることとなり楽しい時間がなくなり活力も失われていた。昨年の夏頃に発症して秋頃に歯科医院に受診すると『顎関節症ですね』と伝えられ、嚙み合わせの指摘を受けたがマウスピースなどつくらず生活指導(頬杖つくなど注意)による経過観察であった。
冬になり寒いところに数時間いると左顔面部が重たくなる。左の首筋が突っ張り右と違う状態になってきたことにも気が付いた。
半ば諦めかけていた時にネット検索で当院がヒットし連絡をいただいた。
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来院者
女性
40 代
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期間
2023年2月 ~ 2023年3月
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頻度
週1回程度
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通院回数
7回
施術と経過
最大開口出来るが顎関節周りの特異的なコリを解すことでアプローチすることを施術方針とした。
頸部全体の緊張を取り除くことを目的に左の手の甲のツボに鍼をした。またその作用を高めるために足指のツボに鍼をした。
数回開口動作を行うと最初は右(健側)に引っ張られながら開いていたのがそれがないとのこと。顎関節に関わる小指のツボに鍼をするとよりスムーズな動きが可能になった。※以後、1週間に1回の施術で施術を行う。
2回目、『今までしづらかった歯磨きが楽にできるようになった。食べることが大幅に変わった。あくびも普通に出来る。』と喜ばれ課題は最大開口の時の関節音であった。施術としては1回目と同様に顎関節に関わる肩や首の緊張を取り除くことを目的に行った。
腰部・手・肩甲骨部にある緊張を取り除くと関節音が半減した。仕上げに背部ツボを使うと消失した。
3回目、『前回後から身体が軽く、いつも午後になったら寝込む(昼寝)ことが多いがそれがなく動けるようになった。2日前の夜から、口を開け戻すときに痛みを伴うようになった。喉から耳かけて痛みを伴う』とのこと。
手の甲のツボ・臀部・腕のツボが効果的であった。施術後には消失していた。
4回目、『顎の痛みを感じない1週間であった』とのこと。これまでと同様の施術を行いコンディション維持に努めた。
5~7回目と顎の症状が出なかったことから経過をみてもらうこととなった。
使用したツボ
まとめ
顎関節はもちろん関わる顔面部・頚部・肩のコリを引き起こす手・背部の筋緊張をとることを最優先に考えました。患者さんは家にいる時間が他の家族より長いため発散する場もなく孤独感が強く症状に対しても深刻になってしまい、精神的な負担が大きくみえました。そこで肩上部背部の緊張を取り除くことで深い呼吸を促すことも考慮しました。
肉体的なストレスが精神的なストレスの招き、打ち絶つ手段もないことから症状の悪化となっていたものが鍼施術を行うことがターニングポイントとなり大変喜ばれました。
担当スタッフ
洲崎 和広