横になっていたら突然聞こえなくなり耳鳴りと圧迫感が出現
症状
1ヶ月半ほど前、横になっていると、急に右耳が聞こえなくなった。入院治療を受けたが、改善せず。めまいはなし。扇風機が回っているような「シャー」という音が鳴り続けている。耳の中から押されるような圧迫感が1日おきに現れる。
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来院者
男性
40 代
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期間
2021年1月 ~ 2021年3月
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頻度
週2~3回
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通院回数
16回~20回
施術と経過
患者の身体に触れてみたところ、肩、首に強い緊張がみられた。この緊張を緩める目的で、臀部のツボ、足のツボに鍼をした。
2診目、耳鳴りが小さくなったり大きくなったりする。また、金属音のような音に変わることもある。
3診目、人の声が割れてはいるが耳に入ってくる。「詰まっていたのが機能している感じがする」とのこと。耳鳴りは音量が小さくなった。
4診目、耳鳴りは変わらず。耳の詰まり感は日中に強くなり、夕方に楽になる。
5診目、前日は耳鳴りが小さくなり、圧迫感も小さくなっていた。施術当日は元の状態に戻った。1日おきに圧迫感が強くなる。
上記のように、変動を繰り返しつつも、症状の程度は小さくなっていった。
症状が落ち着いてきたところで通院のペースを当初の週に2回から週に1回に落とし、初診から2ヶ月あまりで耳の詰まりはほぼ解消された。難聴は高音部にやや残り、耳鳴りにも変動があるが、日常生活を送る上では問題ないとのことで、施術を終了した。
使用したツボ
まとめ
過去にも発症歴があり、今回は発症から1ヶ月半あまり経ってからの来院であったため、改善に時間を要した例である。耳の症状は時間との勝負という面があるが、よほど鍼治療が身近にない限りは、病院で一定期間治療を受け、経過をみることが一般的であり、発症からすぐに鍼治療に入れるケースは稀である。本例ではある程度の時間が経過してはいたものの、日常生活がストレスなく送れる程度にまで回復をみることができた。