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症例を書いた鍼灸院:ゐろは鍼漢院

70°程しか挙げることできない五十肩

70°程しか挙げることできない五十肩

  • 患者

    男性

    50 代

  • 来院

    2018年9月 ~ 2018年11月

  • 頻度

    週2~3回

  • 通院回数

    16回~20回

症状

2018年1月。右に痛みを覚え、始めは痛みに耐えながらも腕を挙げることができたが、日を追うごとに関節の奥のほうで引っかかるような感覚があり、左手で補助してもわずかしか、腕をあげることができなくなった。

近くの整形外科を受診。レントゲン検査の結果、肩関節周囲炎(五十肩)と診断される。

日常生活では、電車のつり革につかまることができず、また、寝返りが右肩の痛みのため、困難。

施術と経過

初診は2018年9月。触診により、肩の動きと、首の動きを観察したところ、頸椎周辺の筋肉の緊張に左右差があることを確認。

同部位を緩める目的で、右足に鍼をおこなったところ、頸部の筋緊張の左右差が少なくなった。
そのほか肩甲骨周辺と脇の筋肉を緩める目的で肩甲骨の外側と骨盤横に鍼を行う。

施術前70°程しか上がらなかった腕が施術直後が、運動時に痛みはあるものの、90°くらいまであげることができるようになった。

わずかずつではあるが、施術直後に毎回、可動域が広がるのを確認。10診目終了時点で160°程肩を挙げることができるようになる。

その後、肩の痛みが減少し、鎖骨下付近に痛みが移動したため、胸部を緩める目的で、右の腕に鍼をおこなうと、痛みが緩解し、前に引っ張られるような緊張感も減少した。

20診が終えるころ可動域はまだ、左肩に比べて、十分とは言えないが、痛みもなく、日常生活や仕事に差し支えないということで本人の希望もあり、施術を終了する。

使用したツボ

まとめ

四十肩・五十肩には①急性期②慢性期③回復期の3つの段階があり、どの段階かにより、症状は異なる。
各段階はそれぞれ、2ヶ月以上続くと言われているが、適切な処置により、各期間を短縮することが期待できる。
本症例は、炎症による痛みと関節関節拘縮を伴うため急性期と慢性期の間のような段階であった。

炎症の強い場合は
肩周りに直接、鍼をおこなうと炎症が強くなるリスクがあるため、患部と離れた場所から症状の緩和を狙う必要があり、本症例では、手足にある肩の動きと関連性の高いツボを厳選して使う事により、徐々に症状を緩解することができた。

四十肩・五十肩は、2年~3年で自然治癒するとう考え方もあるが、放置すると肩の組織どおしが癒着する【拘縮】が起こり、痛みが消失した後も肩関節の可動域制限が残ってしまう恐れがある。

四十肩・五十肩で悩んでいる人は、鍼灸を一つの選択肢として考えてみてほしい。

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