目の周りの骨が痛む、後頭部が引っ張られるように痛む、グラグラするめまい
症状
4か月前に頭痛とめまいが出現した。
後頭部が下に引っ張られるような痛みと、目の周りの骨が痛む感覚があった。
めまいは、ジェットコースターで重力がかかって引っ張られているようにグラグラする。
翌日、内科を受診したところ耳鼻科をすすめられ、耳鼻科では総合病院をすすめられ、循環器科で心電図を取ったが原因は見つからなかった。
その後、整形外科を受診。レントゲンでストレートネックを指摘されたが原因がわからないため、脳外科を受診し頭部のMRI検査をしたが異常なし。
別の病院の脳外科に移り、検査をしたものの異常なし。
神経内科に移り頚のMRI検査をした際に「脊髄炎」の疑いがあると言われたが、その後に否定。
最終的に、頭痛とめまいは「気にしすぎ」と結論づけられため、メンタルクリニックに通うことになった。
抗うつ剤を飲んだが副作用で食事が取れなくなったため中止した。
接骨院にも通い、牽引、電気治療、整体、マッサージなどを行った。
それでも改善しなかったため、別の総合病院を再受診。
薬(リーゼ)で治療中のところ、当院に来院された。
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来院者
女性
30 代
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期間
2014年9月
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頻度
1回通院
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通院回数
1回
施術と経過
後頚部を触診すると、コリが見つかった。
このコリを取るために、左足の踵と右手のツボにそれぞれ鍼を1本ずつ行った。
すると、目の周りの痛みとめまいが10分後には消失した。
頚を右に倒すと右肩に痛みが出現するため、右足首と背部のツボに鍼をした。
すると右肩の痛みが消失し、同時に後頭部の痛みも消失した。
使用したツボ
まとめ
10件の医療機関を受診して、原因がわからず治療法を見つからず約4ヶ月を過ごしていた。
仕事を休職するほどの症状であるにも関わらず、「気にしすぎ」という結論は納得できるはずがない。
顔面部(特に目の周辺)にある痛みは、後頚部(うなじ)の状態が関わっていることが多い。
後頚部の筋肉の過緊張が痛みを引き起こす。
小さなコリであっても、後頚部のコリは不快な症状を引き起こすため見逃せない。
この後頚部に直接鍼をする手もあるが、反動(痛みが一時的に強くなる)を招きやすいので、遠隔から調整する方がよい。
この症例では足首と手の甲から調整した。