頭に熱がこもる・月経前になると後頭部~頭頂部が激しく痛む
症状
小学校の頃から頻繁に起こる頭痛に悩んできた。
頭痛が起こるのは、頭に熱がこもった時(運動や、直射日光に当たるなど)と、月経前。
後頭部〜頭頂部がズキズキ、ガンガンと激しく痛み、ひどい時は吐き気を伴う。
市販薬と処方薬を飲むことでやり過ごしてきたが、最近は効きが悪く飲む量が増えてきている。
「このままでは薬物乱用頭痛になるのではないか」と不安に思い、来院された。
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来院者
女性
50 代
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期間
2017年2月 ~ 2018年5月
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頻度
月3回程度
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通院回数
10回
施術と経過
首の付け根が凝っていると、熱が首を通って下降できないため、頭部に熱がこもり頭痛につながりやすい。
このケースも首の付け根にはっきりと凝りがあったため、肘のツボを用いて緩め、熱の拡散を促した。
さらに月経前にも決まって頭痛になることから腹部を触診すると、臍の下に硬さが見つかり、軽く圧しただけで痛みを感じた。
下腿のツボを用いて腹部を緩め、頭痛予防を行った。
2回目の来院時には平素の頭痛は出なくなっていた。
しかし長時間の入浴や、炎天下に出歩くような熱がこもりやすい状況と、月経前のタイミングが重なると頭痛が出ることもあった。
そのため、月2回のペースで計10回の施術を行い、状態の安定を図った。
使用したツボ
まとめ
「頭部に熱がこもらないようにする」「婦人科系臓器の血流改善」この2つを治療の軸とした。
体内に熱をこもらせない為には、必要以上に熱に曝露しないことが大事である。
激しい運動や直射日光を浴びるのは状態が改善し、安定するまでは避けた方が賢明だろう。
その上で、熱を拡散できるルートを確保することも必要となる。
ポイントとなるのは後頭部。後頭部のコリを解消することで熱の拡散ルートが確保できる。
また、更年期であったというのも頭痛を悪化させた一因だろう。子宮内臓器の血流の悪さから頭痛につながってしまうことがある。