NEW上腹部の締め付け感と朝の起床困難を伴う起立性調節障害
医師による診断:起立性調節障害
症状
中学生の症例者は、来院1カ月半前から上腹部が締め付けられる感じと腹痛を訴えていた。特に朝にお腹が痛くなることが多く、また朝起きられない状態が続いていた。学校に行けない日々が続き、日常生活に大きな支障をきたしていた。医療機関を受診したところ、起立性調節障害の疑いと診断された。初診時の触診では、背中とお腹に緊張が確認された。
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来院者
男性
10 代
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期間
2023年6月 ~ 2023年8月
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頻度
週2~3回
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通院回数
8回
施術と経過
初回施術では、脚と骨盤周りのツボに鍼を行った。施術後、夜すぐに寝られるようになったが、朝起きられない状態は変わらなかった。2回目以降も同様の方針で施術を継続した。施術を重ねるごとに、朝起きられるようになり、少しずつお腹の不調も改善されていった。施術期間中に症状の再燃や新たな症状の出現はなく、8回の施術で症状は大幅に改善された。
使用したツボ
まとめ
起立性調節障害の疑いと診断された中学生に対し、脚と骨盤周りのツボへの鍼施術を行った。初回施術後から睡眠の質が改善し、継続的な施術により朝の起床困難と上腹部の不調が徐々に改善された。8回の施術を通じて、学校生活に復帰できる状態まで回復した。自律神経系の調整を目的とした下肢と骨盤周囲への施術が、起立性調節障害に伴う諸症状の改善に有効であった症例である。





