NEW2週間前から止まらない咳と喉の痛み
症状
50代の女性が、咳と首の痛みを主訴に来院した。咳は常に一定のタイミングで出続けており、咳をするたびに胸鎖乳突筋に沿った痛みが生じていた。また、喉仏周辺にも痛みがあり、唾を飲み込む際に痛みが増強した。病院を受診したところ咳喘息の疑いと診断され、処方された薬を服用している間は症状が軽減していたが、薬が切れると再び咳が出現し改善が見られなかった。日常生活において常に症状に悩まされており、改善を希望して来院に至った。
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来院者
女性
50 代
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期間
2025年7月
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頻度
週1回程度
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通院回数
2回
施術と経過
初診時の触診では、胸鎖乳突筋と肩上部の緊張が特に強く認められた。肩甲骨の上縁にあるツボを押しながら首の回旋動作を確認したところ、可動域の上昇と痛みの軽減が見られたため、このツボに鍼をした。また、胸鎖乳突筋の緊張を緩和するために手のツボも使用した。初回施術後、咳症状に変化は見られなかったが、首が楽になったとの報告があった。硬さの残っている部分もあり咳も継続していたため、早めの通院を推奨した。2回目の来院時には症状がかなり楽になっており、喉の痛みと咳もほとんど治まっていた。触診で残存する緊張を確認し、それを取り除くことを目的に施術を行った結果、2回の施術で症状は大幅に改善した。
使用したツボ
まとめ
咳喘息の疑いと診断され、薬物療法では根本的な改善が得られなかった症例に対し、胸鎖乳突筋と肩上部の緊張に着目した施術を行った。肩甲骨上縁のツボと手のツボを用いることで、首の可動域が改善し、咳に伴う痛みも軽減された。初回施術後は首の楽さを実感し、2回目の施術後には喉の痛みと咳症状がほとんど治まった。筋緊張の緩和が呼吸器症状の改善に寄与した可能性が示唆され、2回の施術で良好な結果が得られた症例である。










