NEW同一姿勢で悪化する腕と手の痺れ
症状

腕と手の痺れが主訴である。一か月前から症状が現れ、パソコン作業や長距離運転など同一姿勢が続く状況で痺れが強くなる傾向があった。痺れは右腕全体に広がり、手関節の方まで波及している。痺れの性質は正座をした後のようなピリピリとした感覚であり、常に感じているが、特に同一姿勢が続くと症状が顕著になる。日常生活では、痺れによって仕事に集中できないという影響が出ている。これまで医療機関での診断や治療は受けておらず、痺れに関連する他の体調的な違和感もない。
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来院者
男性
50 代
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期間
2025年5月 ~ 2025年5月
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頻度
1回通院
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通院回数
1回
施術と経過
初診時の触診では右頸部の緊張が確認され、右回旋動作を行うと右腕の痺れが誘発される所見が得られた。施術では、まず頸部の緊張に関連する臀部のツボに鍼をした。次に、小胸筋の緊張に注目し、手の甲のツボに鍼をしたところ、正座後のようなピリピリとした痺れが大幅に減少した。仕上げに肩甲骨外縁のツボに鍼をした結果、動作時の痺れが完全に消失した。初回施術後、症状はその場で消失し、症例者は喜んでいた。その後、症状の再発や新たな報告はなかった。
使用したツボ
まとめ
本症例では、腕と手の痺れが主訴であり、頸部の緊張や小胸筋の影響が症状の原因と考えられた。痺れの性質は正座をした後のようなピリピリとした感覚であり、臀部、手の甲、肩甲骨外縁のツボに鍼をすることで症状がその場で消失し、症例者の生活の質が向上した。特に、頸部の緊張に関連する部位へのアプローチが効果的であった。症状の再発がないことから、施術の効果は持続していると考えられる。今後も同様の症状に対して、緊張部位に関連するツボへの施術が有効である可能性が示唆される。
担当スタッフ
洲崎 和広