NEW吐き気と食欲不振を伴う機能性ディスペプシアの1症例
症状

吐き気と食欲不振が主訴であり、これらの症状は来院の1ヶ月前に発熱を伴って始まった。
具体的には、みぞおちの硬さを感じ、食事をしようと思っても食べることができない状態である。
常に吐き気があり、食事の際には毎回食べられないため、体重が減少し、全体的にだるさを感じるようになっていた。
日常生活においては、食事ができないことから体力が低下し、横になることが増えていた。
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来院者
男性
60 代
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期間
2025年2月 ~ 2025年3月
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頻度
週2~3回
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通院回数
4回
施術と経過
初診時の触診では、みぞおちの硬さが確認された。
施術は、みぞおち周辺のツボに対して行い、初回施術後には吐き気の程度が軽減し、食欲が少し戻る兆しが見られた。
GSRSのスコアは初回が35であり、2回目には30、3回目には24、4回目には18と改善が見られた。
4回目の施術時には、吐き気も食欲不振も完全に無くなり、食事ができるようになった。
データ
使用したツボ
まとめ
本症例では、吐き気と食欲不振に対してみぞおち周辺のツボに施術を行った結果、症状が改善した。
特に、施術を重ねるごとにGSRSのスコアが改善し、最終的には吐き気と食欲不振が完全に消失したことが確認された。
この経過から、みぞおちの緊張が消化機能に影響を与えていた可能性が示唆される。
鍼灸は、身体の自然治癒力を引き出す手段として非常に有用であり、特に消化器系の不調に対しては、ストレスや緊張を緩和し、血流を改善する効果が期待できる。
今後は、再発防止に向けたアプローチを行い、鍼灸の持つ可能性を最大限に活かしていくことが重要である。
担当スタッフ
杉山英照