NEW正月明けの不摂生で起きた肘と膝の動作時痛
症状

正月休みの1週間以上に及ぶ不摂生な生活と食事後の臥床が続いた後、肘と膝に動作時痛が出現した。肘関節は前腕を回外する際に痛みが生じ、関節の前後に痛みを感じるものの、屈曲伸展では異常は認められない。膝関節は90度未満の屈曲時に痛みが生じ、関節の前後に痛みを感じる。静止時の痛みはないが、手先の細かい作業が多い仕事において、前腕の動きが制限されることで巧緻運動に支障をきたしている。また、窮屈な場所での作業が多く、膝関節の屈曲制限により仕事に大きな影響が出ている。
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来院者
男性
30 代
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期間
2025年1月 ~ 2025年1月
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頻度
1回通院
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通院回数
1回
施術と経過
初診時の所見として、肘関節は前腕回外位での痛み、膝関節は90度未満での屈曲時痛が確認された。両関節の症状が同時に出現したことを考慮し、まず臀部のツボに鍼をしたところ、両関節とも痛みの軽減が認められた。続いて、肘の可動性改善を目的として背中のツボに鍼をすると、動作時痛が大幅に軽減した。さらに、膝関節の動きに関与する腰部のツボに鍼をしたところ、肘と膝関節の動きが同時に改善し、初回施術で症状は改善した。
使用したツボ
まとめ
正月期間中の運動不足と不摂生な生活習慣により、全身の筋緊張バランスが崩れ、肘と膝関節に動作時痛が生じた症例である。臀部、背部、腰部のツボへの鍼施術により、両関節の症状が同時に改善したことから、関節痛の原因が局所的な問題ではなく、全身の筋緊張の不均衡にあったことが示唆された。この症例は、生活習慣の乱れが全身の機能障害を引き起こす可能性を示すとともに、適切なツボ選択により速やかな改善が得られることを示している。
担当スタッフ
洲崎 和広