NEW仕事中に進行する左腕の重だるさ
症状
昨日の仕事中に徐々に左上肢全体に力が入りにくくなり、重怠い症状が出現した。静止時には症状がないものの、動作時に力が入らず、車の運転や食事、歯磨きなどの日常生活動作に支障をきたしている。また、仕事での運搬作業中に物を落としそうになるなど危険な状態であった。症例者はもともと右股関節痛があり、それを庇うような姿勢での作業が続いていた。また、左側の腰部にも痛みがあり、伸展時に症状が出現する状態であった。
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来院者
男性
40 代
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期間
2024年12月 ~ 2024年12月
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頻度
1回通院
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通院回数
1回
施術と経過
触診により左大胸筋に強い緊張が認められ、頸部にも特徴的な緊張が確認された。ただし、頸部の動きによる症状の誘発は見られなかった。背部の緊張が顕著であったため、背部と肩甲骨周辺のツボに鍼をした。施術直後から上肢への力の入りが改善され、動作がスムーズになった。重労働の多い仕事であることを考慮し、メンテナンス目的での継続的な施術を提案した。
使用したツボ
まとめ
右股関節痛を庇う代償的な動作パターンが、左上肢の機能障害を引き起こした症例である。大胸筋や頸部の緊張が症状の主な原因となっており、背部と肩甲骨周辺への鍼施術が即効性のある効果を示した。ただし、根本的な原因である右股関節痛と代償動作の改善が必要であり、継続的なケアの重要性が示唆された。作業姿勢の改善と定期的なメンテナンスによって、症状の再発予防が期待できる。
担当スタッフ
洲崎 和広