NEW膝の腫れと登山時の痛み
症状
膝の痛みを主訴に来院。整形外科を受診するも、膝に大きな問題は無いと診断される。
初診時の所見では、左右ともに膝関節部の腫脹が認められ、右膝内側部の緊張と膝窩部の緊張が顕著であった。
日常生活においては歩行時と階段でいたみがあった。
また趣味の登山時にはいつも膝の痛みが出現する状態であった。
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来院者
女性
70 代
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期間
2024年4月 ~ 2024年8月
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頻度
週1回程度
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通院回数
11回~15回
施術と経過
初回施術では、臀部から腰部、肩甲骨周辺のツボを中心に鍼施術を実施。初回から痛みの軽減が認められた。
2回目の施術後、登山をした所、膝の症状は改善したものの、膝上部に違和感が出現し、下肢の攣りが発生。
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6回目の施術後には6キロの歩行で腰部から大腿部の痛みと膝の突っ張り感が出現したが、登山時の痛みは軽減傾向を示した。
施術期間中に時折発生した下肢の攣りに対しては、足部のツボへの施術で対応した。
9回目の施術で痛みは大幅に改善し、13回目では北アルプスでの登山後も膝は痛くならなくなった。
使用したツボ
まとめ
本症例は、整形外科で器質的な問題が認められなかったにもかかわらず、膝関節周囲の疼痛と腫脹を呈していた。
臀部から腰部、肩甲骨周辺のツボを主体とした施術アプローチにより、段階的な改善が得られた。
特筆すべき点として、登山という高負荷の運動に対する耐性が徐々に向上し、最終的には北アルプスでの登山も可能となった。これは、単に一時的な症状改善だけでないことを示唆している。
また、施術過程で出現した下肢の攣りに対しても、足部のツボへの適切な対応により、症状をコントロールすることができた。