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症例を投稿した鍼灸院:はりきゅうルーム カポス

NEW人前での発声時に詰まる機能性発声障害

NEW人前での発声時に詰まる機能性発声障害

症状

10ヶ月前より接客時に突然発症した「機能性発声障害」の症例である。主症状は第一声、特に母音を発する際の詰まりであり、学校や店舗など人前での発声時に顕著に現れている。症状により接客業務の継続が困難となり、就職活動における面接にも支障をきたしている。耳鼻咽喉科を受診し「機能性発声障害」の診断を受けている。発症以来、症状は継続的に存在し、関連する身体症状は認められない。

  • 来院者

    女性

    20 代

  • 期間

    2022年12月 ~ 2023年6月

  • 頻度

    週1回程度

  • 通院回数

    10回

施術と経過

初診時、喉周辺部および胸鎖乳突筋に明確な緊張所見が確認された。施術は主に手足のツボに対して鍼を行った。初回施術後、翌日は症状の改善が見られたものの、一週間程度で症状は元の状態に戻った。その後、同様の施術を継続し、徐々に発声のしやすさが向上した。(施術期間中にボトックス注射による治療も並行して受けていたが、注射による明確な効果は確認されなかった。)約10回の施術により、症状は大幅に改善した。

使用したツボ

ツボのアイコンからツボの詳細が見られます

まとめ

本症例は、突発的に発症した機能性発声障害に対し、主に手足のツボへの鍼施術によって改善が得られた事例である。喉周辺部の過緊張に対して、直接的なアプローチではなく遠隔部位への施術を選択したことで、患部への過度な刺激を避けながら症状の改善を実現できた。初回施術後の一時的な改善とその後の再発は、症状の改善には継続的な施術が必要であることを示唆している。医療機関での治療と並行しながら、段階的な改善を実現できた点で意義のある症例であった。今後は、ストレス管理や発声時の緊張緩和など、予防的な観点からのアプローチも検討する必要があると考えられる。

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