食後の吐き気と胃部膨満感
症状
1年前仕事でトラブルがあり食後に胃の不快感、吐き気が起こるようになった。
その仕事自体は転職し、元来ストレスとなっていたものは無くなったのにも関わらず胃の不快感や吐き気が残った。
近隣の内科、総合病院を受診。
人間ドッグや胃の内視鏡検査、血液検査を行うものの異常はなし、器質的な問題は見当たらなかった。原因はストレスとされた。
服用はモサプリドクエン5mg、スルピリド50mg。
インターネットにて自律神経失調症と地域名で検索し、当院にご来院された。
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来院者
男性
30 代
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期間
2023年11月 ~ 2023年12月
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頻度
週2~3回
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通院回数
4回
施術と経過
初回
背部の筋緊張、腹部は季肋部、みぞおちの圧痛や緊張がみられた
背中や下腿および前腕のツボに鍼をした。
上記筋緊張は寛解した。
2回目〜3回目
初回施術後から自覚的には胃部不快感も吐き気もちょっと楽になった。
初回同様背部、季肋部の筋緊張を寛解させ、内臓の機能を高めていくことを目的とした。
4回目
3回目終了後から食事もかなり美味しく頂けるようになり、特に自覚的には問題にならなくなった。気持ち的にもかなり楽になった。
主訴へのアプローチとしては季肋部を緩める目的で背部のツボ、腹部を緩める目的で前腕のツボに鍼をした。
その後、胃の不快感や吐き気で悩むことはなくなった。
使用したツボ
まとめ
病院では器質的な問題がないとされた胃部不快感および吐き気の症例。
近年の研究では胃の粘膜の異常と胃部の症状は必ずしもイコールではないとされている。
しかし、体表面への筋緊張などは起きている。
つまり、これらの緊張を寛解させることで内臓の機能を高めることができる鍼灸治療の強みがでた症例であったと言える。
担当スタッフ
杉山英照