どんな姿勢でも腕に痛みとしびれがある
症状
2年ほど前から、冬になると腕がズキズキと痛むようになった。業務用のアイロンで作業をすることが多く、右手をよく使う。デスクワークでも腕のスジが痛み、どんな姿勢でも痛みがある。
どんな姿勢でいても、ずっと首から肩、指先にかけて痛み・しびれがあり、後頭部や側頭部にも痛みがある。
病院では「使いすぎによるもの」と告げられた。
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来院者
女性
40 代
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期間
2019年11月 ~ 2020年2月
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頻度
週1回程度
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通院回数
10回
施術と経過
1診目。肩・腕の他に胸部にも痛みがあるため、肩のツボに鍼をし、首の緊張を緩めるために背中のツボに鍼をした。
2診目。初診の翌日に痛みが強くなったとのことなので、肩甲骨周辺の緊張の緩和を図って腰部のツボに鍼をした。
3診目。痛みが軽減してきたが、しびれがあり、就寝時に仰臥位になると肩から腕がズキズキと痛み、とくに肩周辺、腕の付け根あたりが気になる。腰部のツボと背中のツボで腕の緊張を緩和させた。
4診目。肩〜上腕、肘関節まわりに痛みが限局されてきた。特に胸のあたり、肩甲骨内縁あたりがズキズキする。仰臥位での痛みは軽減されてきている。肩の緊張を緩和するために腕のツボに鍼をした。
5診目。痛みはがまんできる程度になってきたが、常にズキズキ感はある。肩甲骨付近の痛みが強いため、腰部に鍼をした。
6診目。胸、肩甲骨の痛みは消失してきたが、仕事が忙しかったのでまた痛みが出てきた。特に、手仕事が増えると肘に痛みが出る。また、細かい手作業が多いからか、母指の付け根にも痛みが出てくる。肘の緊張、指の緊張を緩和するため、背部のツボに鍼をした。
7〜9診目。かなり調子がよくなったが、肘、指に若干の痛みがあるため、背部、肩部周辺のツボに鍼をする。
10診目。痛みはなくなり、ややしびれがある程度にまで軽減しているため、同じく背部、肩部週へのツボで緊張を緩めた。
使用したツボ
まとめ
腕の挙上など、動きにはまったく問題がなかったため、肩から指にかけての緊張を緩めることを念頭に置いて施術した。
緊張を緩める目的であっても、局所やそれに近い部分に鍼をすると痛みが増悪するおそれがあるため、腰部などの遠隔からアプローチをはじめた。初診の後に痛みが強くなったものの、その後は順調に痛みが解消していき、生活する上での問題はほぼなくなった。