NEW寝つき悪く1時間おきに目覚める不眠症状と自律神経の乱れ
症状

仕事でのストレスをきっかけに不眠症状が出現した30代女性の症例である。寝つきが悪く、入眠まで2時間以上かかり、睡眠中も1時間おきに目が覚める状態が3ヶ月間続いていた。日中は集中力の低下や気力の減退が見られ、それに伴う漠然とした不安感も出現していた。食欲も低下し1日1食程度となり、身体の緊張が持続し頭痛も伴っていた。医療機関では自律神経の乱れの疑いと診断され、心療内科への受診を勧められていた。
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来院者
女性
30 代
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期間
2025年7月 ~ 2025年9月
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頻度
週1回程度
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通院回数
7回
施術と経過
初診時、首部から顎にかけての筋緊張と、腹部および下肢の冷えを確認した。浅い呼吸と全身の緊張状態に着目し、手のツボを用いて緊張の緩和を図った。また、呼吸の改善と肩こりの緩和を目的に頭部のツボを使用し、腹部の冷えに対しては反応に応じたツボを選択して施術を行った。初回施術後、呼吸が楽になり、筋緊張の緩和と首の可動域の改善が見られた。施術を継続し、首肩部と顎の緊張緩和、呼吸の改善が維持されるようになるにつれ、寝つきが改善。さらに、冷えの改善と体調回復の実感により不安感も軽減し、中途覚醒も消失した。計7回の施術で大幅な改善が得られた。
使用したツボ
症状スコア
機能スコア
まとめ
不眠症状に対して、身体の緊張状態の改善と自律神経の調整を主眼に置いた施術を行った。特に首肩部と顎の緊張緩和、呼吸の改善、冷えの改善に焦点を当てたアプローチが効果的であった。身体症状の改善が睡眠の質の向上につながり、それに伴い不安感も軽減するという好循環が生まれた。本症例から、不眠症状に対する施術では、身体の緊張状態の改善と自律神経の調整を組み合わせたアプローチが有効であることが示唆された。