NEW表情筋が動かない左顔面の麻痺症状
症状

左顔面の表情筋が動かず、口角が上がらない、目が閉じられないなどの症状が2025年6月16日に突然発症した。顔のパーツが下がっており、周囲からも明らかに分かる状態であった。耳鳴りや頭痛も伴っていた。症状は変動がなく持続的で、人との会話時に顔を見られることへのストレスから仕事を休むほどの状態であった。6月20日から26日まで点滴入院を行い、他の治療院での鍼施術も受けたが改善は見られなかった。患者は風邪を引きやすい体質で、ストレスが発症に関係していると自覚している。
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来院者
女性
50 代
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期間
2025年7月 ~ 2025年7月
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頻度
週1回程度
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通院回数
4回
施術と経過
初診時、表情筋の動きを確認したところ、口角を上げる、鼻をピクピクさせる、目を閉じる、眉毛を上げるなどの動作が全くできない状態であった。触診では首や肩、耳後部に硬さがあり、頭部に熱感、足部に冷えを認めた。首や肩、耳後部の緊張を緩和するため、関連する手、腕、背中のツボに施術を行った。初回施術後、表情筋の動きと首の可動域に改善が見られた。
継続して同様の施術を行い、計4回の施術で表情筋の動きが大幅に改善し、下がっていた顔のパーツも上がり、周囲からは症状が分からないほどまでに回復した。施術期間中、症状の再燃や新たな症状の出現は認められなかった。
使用したツボ
まとめ
顔面神経麻痺の疑いに対して、首や肩周りの緊張緩和に焦点を当てた施術アプローチが有効であった。初回施術から表情筋の動きに改善が見られ、4回の施術で症状は大幅に改善した。本症例では、顔面の症状に対して、直接的なアプローチだけでなく、首肩周りの緊張緩和を含めた包括的な施術が効果的であることが示唆された。また、早期の施術開始が良好な治療効果につながった可能性が考えられる。