NEW朝の手指関節痛と腫脹、握力低下に悩む肉体労働者の手指障害
症状
朝方に右手全体の浮腫と関節痛が出現し、特に中指のDIP、PIP関節に顕著な腫脹と可動域制限が認められた。日常生活において物を握る動作や洗濯ばさみの使用、ボタンの留め外しなど、手指の細かな動きに支障をきたしている。症状発症の2週間前から徐々に症状が出現し、数ヶ月前には同側に五十肩の既往がある。肉体労働に従事しており、手指を酷使する環境にある。関節リウマチの疑いも考えられたが、医療機関での診断は受けていない。
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来院者
女性
50 代
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期間
2024年12月 ~ 2024年12月
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頻度
1回通院
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通院回数
1回
施術と経過
初診時、右手5指全体の関節に腫脹が認められ、特に中指において顕著な屈曲伸展制限が確認された。背部および肩甲骨周辺のツボに対して鍼をした結果、施術直後から手指の可動域が改善し、著明な症状の軽減が得られた。その後の自宅療養として、温浴中での手指運動を指導し、患者も積極的に取り組んだ。一か月後の経過確認では良好な状態が維持されていた。
使用したツボ
まとめ
手指の関節痛と腫脹を主訴とする症例において、背部および肩甲骨周辺のツボへの鍼施術が即時的な効果を示した。また、温浴療法を併用したホームケアプログラムの実施により、症状の再発予防と機能維持が達成された。本症例では、早期の適切な施術と患者の積極的な自己管理が良好な経過につながったと考えられる。肉体労働者の手指障害に対して、鍼施術とセルフケアを組み合わせたアプローチが有効である可能性が示唆された。
担当スタッフ
洲崎 和広