NEW前腕と臀部の施術で改善した首肩こり
症状
4-5年前から徐々に首肩のこりを自覚し、3年前からは頭痛も伴うようになった。症状に日内変動は見られないものの、首肩のこりは持続的に存在している。日常生活や仕事への大きな支障は認められないが、常に首肩の違和感を自覚する状態である。医療機関での受診歴はなく、腕のしびれなどの随伴症状も認められない。
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来院者
男性
40 代
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期間
2023年9月 ~ 2023年10月
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頻度
週1回程度
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通院回数
3回
施術と経過
初診時の所見では、首肩部および前腕に著明な緊張が認められた。施術は主に頚部へのアプローチとして前腕のツボに鍼を行った。初回施術後、頚部の状態は改善し頭痛の出現も認められなかったが、肩部と背部に違和感の訴えがあった。2回目以降は、前腕へのアプローチを継続しながら、背部の緊張緩和を目的として臀部のツボにも施術を行った。3回目の施術後には症状が大幅に改善し、以降は1ヶ月以上の間隔を空けての経過観察となっている
使用したツボ
まとめ
長期にわたる首肩のこりと頭痛に対して、遠隔部である前腕と臀部へのアプローチが著効を示した症例である。特に前腕への施術により頚部症状が改善し、さらに臀部への施術を加えることで背部の緊張も緩和された。症状の改善は段階的に進行し、3回の施術で患者の生活の質は大きく向上した。遠隔部位への施術が効果的であった本症例は、全身の繋がりを考慮した治療アプローチの重要性を示唆している。