NEWメニエール病による持続的なめまいと耳鳴り
症状
4年前に回転性めまいの既往がある患者が、1週間前から持続的なふわふわとした軽い回転性めまいを自覚している。病院で「メニエール病」と診断されており、左耳に耳鳴りを伴っている。耳鳴りはキーン、ボー、ザーという音で、水の中にいるような感覚があると訴えている。めまいは常時感じており、日常生活において持続的な気持ち悪さを自覚している状態である。
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来院者
女性
40 代
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期間
2024年10月 ~ 2024年10月
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頻度
週2~3回
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通院回数
3回
施術と経過
初診時、左の顎関節部に緊張が認められた。右の外踝付近のツボと左の肩甲骨上部のツボに鍼をした。初回施術後、顎関節部の緊張は緩和したものの、めまいと耳鳴りの改善は確認できなかった。2回目の施術も同様の方針で行い、めまいと耳鳴りが消失し、聴覚も正常に戻った。確認のため3回目の施術を実施し、症状の再発がないことを確認している。
使用したツボ
まとめ
本症例は「メニエール病」と診断された患者に対し、顎関節部の緊張に着目して施術を行った。右の外踝付近のツボと左の肩甲骨上部のツボへの鍼施術により、めまいと耳鳴りの改善が得られた。特に2回目の施術後に著明な改善が見られ、3回の施術で症状が消失した。顎関節部の緊張とめまい症状との関連性が示唆される症例であった。めまい症状に対する鍼施術の有効性と、全身的なアプローチの重要性を再確認できた症例である。