顎に突然痛みが生じ、口が開かない
症状
右の顎に突然痛みが出現し口が開かなくなった。食事や会話に支障が出ていた。歯科を受診していたが改善の兆しが見えなかったため来院。
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来院者
女性
20 代
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期間
2010年10月
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頻度
週2~3回
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通院回数
3回
施術と経過
口を全開にしても指一本しか入らない。何もしなくても痛みがあるため、初回は痛みを緩和させることに主眼を置いた。2回目の来院時には、痛みが緩和されていたが顎の可動域に大きな改善はなかった。2回目は、可動域の改善を意識しながら痛みの緩和を狙った。肩甲骨の可動域を改善させることで可動域に変化が大きく表れた。2回目の施術後、2〜3日で症状はほとんど消失。3回目の来院時には完治していた(自覚症状なし)。予防のため、2回目の施術に準じて肩甲骨の調整を行った。
まとめ
2回の施術で治ってしまったのも、発症してから受診まで1週間程度であったことが大きいと思われる。慢性化してしまった症状であれば、適切な施術を行ったとしても、2回(約1週間)で完治することはなかったであろう。顎の動きと肩甲骨の動きが大きく関連していることも、この症例によって再確認できた。額関節症に対して顎に原因を求めすぎると、「なぜ顎が動かないのか…」という根本的な問題を見落としてしまう恐れがあり注意しなければならないと感じた。