5年間週1回しか排便がなく下痢と便秘を繰り返す
症状
高校生までは問題なかったが、高校卒業後5年間、1週間に一度しか排便がない。排便時は、下痢になるかコロコロとした便が出る。いつもお腹のハリと、残便感がありすっきりせず、たまに夜中すごくお腹が痛くなって起きるが、すぐに排便はなく、二時間後ぐらいに出るため、寝不足となる。家族は大丈夫だと言うが、口臭も気になる。便秘薬を試したが二種類は効果がなく、3種類目は強い腹痛と下痢になったため、もう薬を服用したくないと思い、はり治療を選択した。
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来院者
女性
24 歳
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期間
2019年1月 ~ 2019年1月
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頻度
週1回程度
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通院回数
4回
施術と経過
下痢と便秘を繰り返すことから、ストレスなどが原因となる痙攣性便秘と考え、腹部を触診すると胃腸の動きに関する箇所に強い緊張が2箇所あった。胃腸に関連するスネのツボ二箇所に鍼をし、腹部の緊張が緩んだことを確認した。
2診目 前回治療後翌日より排便があり、「その週は4回排便があった。全部通常の便の形をしていたが、まだ残便感はある」とのこと。前回と同様の施術に加え、腸の動き全体を調整するため腰のツボを加えた。
3診目 前回治療後、毎日排便があり、そのうち半分は1日に2回排便があった。「残便感や、お腹のハリはなくなった」とのこと。同様の施術をする。
4診目 「毎日排便があり、多いときは3回もある。朝、準備をして普通に排便がある。初診後より夜、腹痛で起きることはなかった」とのこと。排便が規則的になり、安定しているため、予防の施術をし、通院を終了した。
データ
使用したツボ
まとめ
若い女性に多くみられる痙攣性便秘であったと考えられる。痙攣性便秘はストレスが原因とされている。胃腸の調子を整え、腹部の緊張を取ることで、生活習慣、環境は変わらなくとも、ストレス性の便秘が改善できた良い症例である。