急性内斜視と思われる小学生の寄り目
症状
1月下旬、物や人を意識して見続けないと寄り目になり、映像が二重に見えるようになった。この異変を母親に伝える。「今、目の位置、どうなってる?」と尋ねると、「寄り目になっている」と言われた。母親は、寄り目の練習をしているのかと思ったが、あまりにも頻繁に寄り目にしているので、「急性内斜視」を疑い近所の眼科に連れて行った。
眼科の医師から「スマホやゲームを控えて、生活に支障が出るようになったら再度受診してください」と告げられた。しかし、心当たりがないため他の原因を疑い鍼灸院を尋ねた。
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来院者
男性
7 歳
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期間
2019年1月
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頻度
週2~3回
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通院回数
3回
施術と経過
身体の特徴を診ると右の背中と左手に緊張があった。目の症状に関係があると判断し鍼をした。すると、直後に二重に見えていた視点が一つに見えるようなった。また、寄り目になるまでの速度がゆっくりになる。
翌日、同じ施術をすると寄り目が表れなかった。再発防止のため、3日後に同様の施術を行った。当初あった背中と手の緊張は消失しており、寄り目も出現していないため終了とした。その1週間後も症状は出ていない。
使用したツボ
まとめ
内斜視の原因は不明とされているが、眼科では「スマホやゲームで注視している時間が長いのが原因ではないか」と報告されているようである。目の症状の多くは頚や肩、背中の緊張を緩和すると改善することが多い。頚や背中の硬さは手の緊張の影響も受けるため、目の使い過ぎによるものばかりとは言えない。施術の結果から、手や指の緊張が影響していると推測できる。