頭が割れるようにガンガン痛む
症状
1ヶ月前に頚から肩、肘を通って指先にしびれが出た。
病院でレントゲンを撮ったところ、頚椎ヘルニア(3-4番間)と診断された。湿布薬と飲み薬を処方された。
しびれは出たり出なかったりを繰り返していた。
一週間くらい前に、突然頭が割れるようにガンガンと痛みだした。
痛みが強い時は起きることも出来ない。
後頭部の強い痛みが側頭部にかけて広がり、こめかみはドクンドクンと痛む。
後頭部の左は軽く押すだけで激しく痛み、こめかみは押すと痛みがまぎれる。
うなじは凝ったような強く痛んで寝ているのもつらい。
この痛みを我慢しながら一週間過ごしていた。
改善の目途が経たないため当院を訪れた。来院時には痛み止めはあえて飲んでいなかった。
痛みが強く会話をするのもつらそうな状態から施術を開始。
-
来院者
女性
50 代
-
期間
2014年6月
-
頻度
ほぼ毎日
-
通院回数
2回
施術と経過
起きている状態がつらそうであったため、速やかに後頭部と後頚部(うなじ)の状態を触診し、特徴を把握するように努めた。
筋肉のこわばりはが左の後頚部に偏っていた。後頭部はほんの少し押すだけで強い痛みを訴えた。
状況を総合的に判断して、後頚部から後頭部のかけての過緊張を解くことを優先した。
手足のツボや腰のツボを使いながら緩めたが、後頭部の左の圧痛は消えることはなかった。
後頭部の痛みとこめかみのドクンドクンとした痛みは取り切れず、半分程度で1回目の治療を終了。
翌日に2回目の診療。後頚部の痛みが大幅に改善し、後頭部とこめかみの痛みは前日の8割程度残っていた。
後頚部の痛みがほとんどないためか、表情は昨日より明るく会話も普通にできる状態となっていた。
足のツボに鍼をしてみたところ、後頭部の痛みが3割程度減った。
こめかみのドクンドクンとする痛みは軽減しなかったため、手のツボに鍼をしたところ症状のほとんどが取れた。
最後に肩に鍼をして後頭部を緩めると、後頭部を押しても痛くなくなった。
使用したツボ
まとめ
初日は痛みを残してしまったが、あえて追わずに症状の変化を待った。その判断をした背景には後頚部の事情を考慮したからである。
後頭部の痛みを取ろうとして患者自らの手で毎日のように揉んでいたことを知ったからである。
揉みすぎて筋肉の組織を傷めている場合は、筋緊張がほぐれても痛みが治まらないことが多い。
後頭部を揉むことを禁止して、組織の回復を待つように指導した。
2回目の施術の際は、互いに冷静に症状を分析できたこともあり、ツボに鍼をするたびに症状が改善した。
1日目で深追いせず2日目に回す戦略を取ったことが吉と出た。