マウスのクリック動作で親指から右肩までが痛む
症状
仕事の締切に追われて、3週間パソコンを朝から晩まで使う作業が続いた。マウスを親指でクリックする動作が多いせいか、親指のつけ根に痛みを感じ始める。痛みを我慢して、親指でのクリックを続けていると、腕から肩も痛むようになった。
最近は痛む右手での作業を控え、左手にマウスを持ち替えて仕事をしていたが、左手にも同じ症状が出始めた。
このままでは仕事に支障をきたすと思い、当院へ相談に来られた。
-
来院者
女性
50 代
-
期間
2018年9月 ~ 2018年9月
-
頻度
週2~3回
-
通院回数
4回
施術と経過
来院時、安静時にも右母指つけ根には痛みを感じる状態。キャップを握る動作や、洗濯バサミを挟む動作で母指つけ根から肘、腕、肩までに痛みが走るという。母指の動きと関係の深い脊柱付近を触診すると、反応があったため、その反応点に鍼を行った。直後、洗濯バサミを見立てた動作での母指の痛みは半減したことを確認。続いて、肩甲骨外縁にも押して痛む反応点があったため、鍼を行った。施術後、肘から肩の痛みは消失。
2回目、右母指でクリックすると痛むはあるが、痛む範囲が狭くなり、肘から肩の痛みは前回の半分程度になる。前回同様の施術に加え、母指に関係する胸椎のツボを追加した。
3回目、前回後から痛みはほぼ無い感じ。しかし、「クリック作業を行うと再発するかも」という不安が残る。
4回目、右手の痛みは全く出ておらず、パソコン作業も問題ないということで終了とする。
使用したツボ
まとめ
親指の問題の多くは脊柱に問題があることが多い。今回のケースも、連動の関係から頚椎と胸椎に問題があったと考えられる。
マウスのクリックという単調な動きだが、連続した動作により手指の疲労が背部に緊張をつくっていた。その緊張が原因となり、今回の症状を引き起こしていたのだろう。