NEW「揚げ物等で苦しくなる食欲不振と疲労感」
症状

食欲不振を主訴に来院。特に朝食での食事量が少なく、普段好んでいた間食や甘い物にも興味が持てない状態であった。揚げ物を摂取した際には苦しさを感じ、食欲低下に伴う体力の減退により長距離歩行も困難となっていた。また、疲労感や頭痛、強い肩こり、中途覚醒といった随伴症状も認められた。内科での検査ではMRIを含め特記すべき異常は認められなかった。
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来院者
女性
50 代
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期間
2025年8月 ~ 2025年9月
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頻度
週1回程度
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通院回数
6回
施術と経過
初診時、腹部および季肋部に圧痛が認められた。手足のツボ(合谷、外関、三陰交、足三里)に対して鍼施術を実施した。初回施術後、腹部の緊張および肩こりに若干の緩和が見られた。その後も同様の施術方針で継続し、徐々に食事量の増加が認められた。施術期間中に手首の痛みという新たな症状が出現したものの、5回の施術で食欲不振に関して改善が得られた。
使用したツボ
まとめ
食欲不振に対する鍼施術において、手足のツボを中心とした施術アプローチが有効であった。本症例では、食欲不振に随伴して様々な身体症状を呈していたが、継続的な施術により食事量の改善が得られた。特に腹部や季肋部の圧痛に着目した施術展開が、症状の改善に寄与したと考えられる。また、施術による即時的な効果として腹部の緊張緩和が得られたことから、自律神経系への働きかけが奏功した可能性が示唆された。
担当スタッフ
藤枝 聖也