NEW聴力は回復したが残った耳症状への鍼治療の一例
症状

17日前より「自分の声が響く」と感じ始め、2〜3日後には周囲の音も二重に聞こえるようになった。病院を受診し、左急性感音性難聴と診断され、約1週間入院治療を行った結果、聴力は回復。
退院後も以下の症状が継続していた
•音の反響(二重に聞こえる)
•耳鳴(特に起床時に強く、ゴォーという音)
•耳閉感(常にあり)
既往歴:特になし
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来院者
女性
20 代
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期間
2025年7月 ~ 2025年7月
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頻度
週1回程度
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通院回数
2回
施術と経過
触診では、左側の頚部・肩部の強い筋緊張を確認。これらの筋緊張の緩和を目的に、鍼施術を開始した。
1回目: 治療直後に耳閉感が消失し、耳鳴も軽減していたが、帰宅後には耳鳴も完全に消失したとの報告があった。
2回目: 前回の施術後、耳閉感・耳鳴は消失した状態が続いていた。音が二重に聞こえる感覚は、翌日の日中まで残っていたが、その後は自然に消失したとのこと。
来院時点で自覚症状はすべて消失していたため、次回予約はとらず、1週間後にLINEでの経過確認とした。その後、1週間後のLINE確認時点でも症状の再発はなく、この段階では安定した状態が維持されていたため、いったん治療を終了した。
使用したツボ
まとめ
短期間での症状消失が得られたが、現時点では経過が短いため、今後の再発や体調の変化による症状の再燃の可能性は完全には否定できない。
施術終了後、1週間後にLINEで経過を確認したところ、症状の再発はみられておらず、安定した状態が継続しているとの返答を得た。
今後は、患者からの申し出がない限り、こちらからの経過確認は行わない予定である。
今回の症例では、頚肩部の筋緊張へのアプローチが、耳閉感・耳鳴・音の反響といった残存症状の改善に寄与した可能性がある。