NEW座るとズキズキ痛む尾骶骨の痛み
症状

デスクワークが多い40代男性が、3~4か月前から尾骶骨部に痛みを自覚するようになった。座位時間が長くなると徐々に痛みが増強し、特に夕方にはズキズキとした刺すような痛みを感じていた。整形外科を受診し、レントゲン検査では骨に異常は認められなかったものの、他者と比較して臀部の筋肉が薄いことを指摘された。日常生活では座位保持が困難で、特に胡坐をかくことができず、仕事にも支障をきたしていた。
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来院者
男性
40 代
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期間
2025年7月 ~ 2025年7月
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頻度
1回通院
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通院回数
1回
施術と経過
初診時の所見では、立位での体幹前後屈時に痛みが再現され、胡坐が両側ともにできない状態であった。膝裏のツボに鍼をしたところ、体幹の屈曲伸展時の痛みが消失し、胡坐も可能となった。さらに、右股関節の可動性改善を目的に右臀部のツボに鍼をしたところ、症状の改善が得られた。
使用したツボ
まとめ
本症例では、長時間の座位姿勢による尾骶骨部の慢性的な疼痛に対して、膝裏と臀部のツボへの鍼施術が著効を示した。特に膝裏のツボへの施術により、即時的な疼痛軽減と可動域の改善が得られた点が特徴的である。臀部の筋力低下が基礎にある症例であったが、関連する部位への適切な鍼施術により、症状の改善と日常生活動作の回復が得られた。今後は、臀部の筋力強化を含めた生活指導も重要と考えられる。
担当スタッフ
洲崎 和広