症状

右腕から手にかけての痺れが主訴である。半年前から車のリクライニングシートを後ろに倒した際に強い痺れを感じるようになり、休息ができない状態が続いていた。症状の性質としては、静止時には何かものが絡まっているような異常な感覚があり、動作時にはピリピリとした痺れが生じる。日常生活では休息が取れないことが問題となり、さらに症状の悪化を懸念している。これまで医療機関での診断や治療は受けておらず、関連する他の体調的な違和感はない。

施術と経過

初診時の触診では、頸部の伸展時に症状が誘発されることが確認された。また、小胸筋の硬さが顕著であったため、関連する手足のツボに鍼を行ったところ、動作時の症状が消失し、楽になった。一週間後に2回目の施術を行った際には、リクライニングシートでの痺れがなくなったものの、第三指の痺れが際立つとの訴えがあった。同様の方針で施術を行い、痺れに関連するツボに鍼をした結果、症状は完全に消失した。

使用したツボ

ツボのアイコンからツボの詳細が見られます

• 合谷 R
• 開魄 R
• T4(1) R
• 懸崖 R

ツボ名称下に表示されるスコアメーターについて ツボの重要度を表したものです

まとめ

右腕から手にかけての痺れは、頸部の伸展時に誘発されることや小胸筋の硬さが関与している可能性が高かった。手足のツボへの鍼が症状の改善に効果的であり、初回施術後には動作時の症状が消失し、2回目の施術後には第三指の痺れも完全に解消された。本症例では、適切なツボへのアプローチが短期間での症状改善につながった。今後も症状の再発防止のため、頸部や胸部の筋肉の柔軟性を維持することが重要である。

担当スタッフ

洲崎　和広

症例を投稿した鍼灸院：すのさき鍼灸整骨院