NEW4年間続いた帯状疱疹後の激痛
症状

4年前に帯状疱疹を発症し、湿疹が消失した後も右の背中から脇にかけて強い痛みが残っている。背骨のすぐ横~肩甲骨全体~脇にかけて触れるだけでも激痛が走る。雨の日には痛みが増す傾向があり、服の生地選びや人からの接触に敏感になっている。夜間は強い痛み止めを服用しているが、昼間は副作用のため服用できない。これまで皮膚科やペインクリニックなどを受診したが、現在は月日が経ってしまったのもあり痛み止めの継続服用の治療となっている。
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来院者
女性
70 代
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期間
2024年6月 ~ 2024年9月
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頻度
週1回程度
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通院回数
11回~15回
施術と経過
初診時の触診では、肩甲骨棘の高さくらいから肩甲骨下端の高さの背中全体が痛むことがわかった。施術は主に神経の走行部位を考えた背骨の横に鍼をした。初回施術後は変化が分かりにくかったが、2回目の施術後には雨の日にもかかわらず痛みが増していないことが確認された。3回目には背骨沿いの痛みが減少し、肩甲骨の真ん中の高さまで痛みが和らいだ状態になり、ふいに人から叩かれても飛び上がるほどの痛みはなくなってきた。
施術を重ねるごとに強い痛みの範囲が狭まり、痛みを忘れる時も出てきた。最終的に11回の施術で大幅な改善が見られた。
写真は左上から時計回りに、5,6,8,10回目の施術前。強い痛みが残る範囲を示した。
データ
使用したツボ
まとめ
帯状疱疹後の神経痛に対して、神経の走行を考えたツボが有効であった。施術を重ねることで痛みの範囲が狭まり、痛みを忘れる時間が増えたことが確認された。
今後も同様の症例に対しては、痛みのある部位と関連する部位への鍼施術を継続する方針である。
痛みの治まった部分の再燃はないことも確認できた。