NEW夜間の膝の痛みで眠れない
症状
夜間の膝の痛みにより睡眠が妨げられる状態が続いていた。医療機関2カ所を受診し、「軟骨がすり減っている可能性がある」との診断を受けている。初診時の所見では、右膝蓋骨周辺の硬さと臀部の緊張が顕著であった。立ち上がり動作時にも痛みがみられ、日常生活に支障をきたしていた。
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来院者
女性
50 代
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期間
2023年8月 ~ 2023年9月
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頻度
週1回程度
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通院回数
4回
施術と経過
初回施術では、右腰部と右足のツボに鍼をした。その結果、数日間は夜間痛が軽減し、睡眠が改善した。2回目以降は、右腰部から臀部、右膝にかけての筋緊張の緩和を目的とした施術を継続した。施術を重ねるごとに夜間の痛みは着実に改善し、睡眠の質は向上した。立ち上がり動作時の痛みは変動がみられたものの夜間痛はほぼ消失、膝痛は全体的に軽減傾向を示した。計4回の施術で大幅な改善が得られた。
使用したツボ
まとめ
夜間痛を主訴とする膝関節症状に対して、腰部から下肢にかけての筋緊張の緩和を目的とした施術を行った結果、比較的短期間で症状の改善が得られた。特に睡眠を妨げていた夜間痛については、初回施術から効果が現れ、継続的な施術により安定した改善が得られた。動作時痛については変動がみられたものの、全体的な生活の質は向上した。本症例から、膝関節症状に対しては局所だけでなく、腰部や臀部を含めた包括的なアプローチが有効である可能性が示唆された。