症状

症例者は、3週間前に陸上で短距離の練習中に左大腿二頭筋を痛めた。 主訴は、走り出して加速する時に左大腿後面に痛みを感じた。日常生活には影響はないが、スプリント中の加速時に痛みがあった。整形外科と整骨院での治療を受け、歩行や走り出しの痛みは軽減したもの、加速時の痛みが残っていた。
7割で走る事ができるが、大会があるため10割で走れるようになりたい。

施術と経過

初診での検査では、伏臥位で膝関節屈曲時に抵抗を続けて左大腿後面上1/3に痛みが見られた。初回施術後は伏臥位での抵抗時の痛みは消えました。
2回目の施術では、400メートルでは痛みは出ず、100メートル走で加速時に痛みがでる。動作確認を実施し、この施術後には100メートル走っても痛みが軽減されました。
3回目の施術時には、100メートルのスプリントを数回繰り返しても痛みは完全に消え、違和感なく良好な感覚で走行できる状態となりました。再燃や新たな問題は発生しなかった。

使用したツボ

ツボのアイコンからツボの詳細が見られます

• 腰眼 L
• L3(1.5) L

まとめ

左大腿二頭筋の走行時の痛みに対して、腰部および関連する箇所への鍼施術が効果を示した。また、スプリント特有の負荷に対応した施術が有効であった。 今後の予防策として、股関節の柔軟性向上と筋力バランスの改善を目的としたエクササイズが重要と考えられる。

症例を投稿した鍼灸院：鍼灸院ひなた　清澄白河