太ももの強い張りと股関節の痛み
症状
2日ほど前から太ももに強い張りを感じるようになり、痛みがある。座っていても立っていても痛みがある。
また、両足の付け根、股関節あたりにも痛みがある。ネットで調べたところ、変形性股関節症に症状が似ており、鍼で改善するのかと思い、来院した。
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来院者
女性
40 代
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期間
2021年8月 ~ 2021年8月
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頻度
1回通院
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通院回数
1回
施術と経過
患者の大腿部に触れてみたところ、前面外側寄りの部分に緊張が認められた。緊張は均一ではなく、硬い部分と柔らかい部分が混在しており、ボコボコした感覚であった。
股関節痛の種類を判別するため、患者にいくつかの動きを試してもらったところ、仰臥位で膝を立て、外側に倒したときに痛みが出る。膝を倒したときの股関節痛は左よりも右に強く出た。
上記の事柄を踏まえ、大腿部の緊張をとるため、腰部に鍼をした。刺鍼後、痛みが大幅に減少した。
股関節痛に対処するため、膝のツボ、足のツボにそれぞれ鍼をしたところ痛みが消失した。大腿部、股関節の痛みがどちらも軽快したため、施術を終了した。
使用したツボ
まとめ
大腿部に急に不均一な筋緊張が現れた原因は不明であるが、普段から農作業で立ったりしゃがんだりする動作が多く、脚部や腰部へ日常的に大きな負担がかかっているために起こったものであると推測し、腰部への刺鍼をおこなった。
股関節が本当に変形している場合、鍼で関節の形状を変化させることは困難であるが、筋肉の緊張が原因である場合は適切な部位への適量の刺激によって、大幅に改善させることが可能である。患者の訴える症状と、施術前に行ったテストで、筋肉が原因であることを割り出し、必要な部位に刺鍼することにより、1回の施術で痛みをとることができた例である。