NEW手首の痛みと親指付け根の症状
症状

介護の仕事をしている中で、手首の痛みが10ヶ月前から現れるようになった。特に朝に激痛があり、携帯を操作するのが困難なほどである。日中になると痛みは徐々に和らぐが、手首を背屈する動きや橈屈する動きで痛みが強く出る。痛みの場所は手首全体だが、特に親指の付け根に痛みが集中している。介護の仕事をしているため、手首の負担が大きく、過去にクリーニングの仕事を手首の痛みで辞めた経験があることから、症状が悪化することを懸念して来院した。整骨院での治療を受けたが、症状に変化はなかった。
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来院者
女性
40 代
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期間
2025年4月 ~ 2025年5月
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頻度
週1回程度
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通院回数
3回
施術と経過
初診時の動作診では、手首の背屈および橈屈動作で痛みが強く出ることを確認した。施術では、親指と関連のある背部のツボ、特に胸椎1番、肋骨上のツボ、肩甲骨外縁のツボに鍼をした。初回施術後、手首の背屈時の痛みはほとんどなくなったが、頭屈時の痛みが少し残った。2回目の施術では、前腕のツボを追加し、1回目とほぼ同じ箇所に鍼をしたところ、手首の頭屈時の痛みも解消された。3回目の施術後には、朝の激痛もほとんど感じなくなり、日常生活に支障がない状態となった。施術期間中に症状の再燃や新たな症状の出現はなく、順調に改善が見られた。
使用したツボ
まとめ
手首の痛みは、介護の仕事による負担が原因と考えられる。胸椎1番や肋骨付近のツボへの鍼が親指付け根の痛みに効果的であり、前腕のツボを追加することで手首の頭屈時の痛みも改善した。短期間で症状が大幅に改善したことから、適切なツボへのアプローチが有効であることが示された。今後は、症状の再発防止のために、手首や前腕の負担を軽減する方法を取り入れることが重要である。
担当スタッフ
宮島 広介