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膝痛を改善するには膝を見るべからず

膝に原因があるは勘違い

膝に痛みが出たら、膝に原因があると思うのが普通かもしれません。しかし、その普通に反して、膝に原因があることは少ないのです。では、どこにあるのか。実は、股関節と足首に原因があることが多いのです。

股関節の回旋

股関節は臼(骨盤)に球(大腿骨)がはまり込むような形状をしています。その形状から、股関節は色々な方向に動きます。捻るような動きもできます。歩く時もしゃがむ時も、股関節は捻れます。常に捻れながら体幹を安定させています。

もし、この股関節が十分に捻れなくなったらどうでしょうか。どこかで捻れるエネルギーを受け止めなければなりません。その捻れは確実に膝に行きます。膝に捻れのストレスが加わります。膝も、捻れる構造になっていますが股関節ほどではありません。ですので、股関節が受け持っていた捻れの全てを受け取ることができません。この上体が長く続くと、膝が持ちこたえれなくなって痛みが出現します。

足首の柔軟性

膝下には、脛骨という太い骨に沿うように細い腓骨があります。この2本の骨で膝と足首は連結されています。2本あるため膝下を捻ることができます。この仕組みのおかげで、地面からの圧力を捻って吸収することができます。

もし、2本の骨がスムーズに動かなくなると、地面からのストレスを強く受けてしまいます。また、2本の骨が動かないと足首の柔軟性もなくなってしまいます。逆に足首が硬くなって2本の骨が動かなくなる場合もあります。足首が硬くなって緊張していると、振った時にブラブラと揺れません。

軟骨が磨り減っている時

「股関節と足首の動きが重要なのはわかったけれど、軟骨が磨り減っている場合はどうしようもないだろう」と思いがちです。確かに、軟骨が磨り減っている状態はよくありませんが、膝の痛みは磨り減っていること自体から生じるものではなく、動きが悪いから起きているのです。

クルマのタイヤは磨り減っていると雨の日に滑りやすいですが、天候や道路の条件が良ければ走れます(磨り減ったタイヤでも大丈夫という意味ではありません)。理屈は同じです。軟骨が磨り減っていると言われても、股関節や足首の動きが改善すると、その分だけ膝の痛みは取れていきます。

靱帯を傷めている時

膝には、前十字靱帯、後十字靱帯、内側側副靱帯、外側側副靱帯の4つの靱帯があります。こうした靱帯を損傷すると、膝は不安定になります。

靱帯が膝に大きな影響を与えていることは間違いありませんが、筋肉との関係を忘れてはいけません。靱帯は筋肉と連携しています。靱帯の情報は筋肉に伝わり、筋肉の状態は靱帯に伝えられています。

ですから、靱帯を関連する筋肉を調整することで、靱帯に良い影響を与えることができます。

提供:養気院