NEWスポーツ時の股関節痛と動きの改善
症状
左股関節の前側から骨盤全体、鼠径部にかけて、スポーツを行う際にズキッとした痛みが強く現れる状態であった。日常生活では、歩きすぎるなど過負荷がかかった際に痛みを感じることがあった。特にバスケットボールのパフォーマンス低下が顕著であり、体育の授業でも痛みを感じることがあった。整形外科を受診した結果、骨盤の裂離骨折の寸前であるとの診断を受け、安静をすすめられていた。その他の体調的な違和感は特に見られなかった。
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来院者
男性
10 代
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期間
2025年6月 ~ 2025年6月
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頻度
週1回程度
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通院回数
2回
施術と経過
初診時の触診では鼠径部の緊張が強く、股関節屈曲時に制限が顕著であった。施術では、動きと関連する臀部のツボに鍼を行った。初回施術後、股関節の屈曲制限が消失し、動きの改善が見られた。症状の改善が大幅に進んだため、2回目以降も同様の方針で施術を行い、股関節の動きのさらなる改善を目指した。1回目の施術で症状は大幅に改善し、経過は良好であった。今後はメンテナンス目的で施術を進める予定である。施術期間中に症状の再燃や新たな症状の出現はなかった。
使用したツボ
まとめ
左股関節から鼠径部にかけての痛みは、スポーツ時の動作に大きな影響を与えていたが、臀部のツボへの鍼施術により股関節の屈曲制限が解消され、動きの改善が見られた。初回施術で大幅な改善が得られたことから、症状の原因が鼠径部の緊張に関連している可能性が高いと考えられる。今後はメンテナンスを目的とした施術を継続し、症状の再発防止とさらなる動作の向上を目指す予定である。この症例は、スポーツによる股関節周辺の痛みに対する鍼灸の有効性を示すものである。
担当スタッフ
洲崎 和広