NEW断続的な胃の痛みと張りに対する鍼施術
症状

3ヶ月前から断続的に急な腹部の痛みと張りが出現するようになった。病院を受診し、内視鏡検査等を実施したが器質的な異常は認められず、機能性ディスペプシアの疑いと診断された。症状が出現すると仕事や家事に集中できず、症状への不安も強くなる傾向にあった。また、胃の症状が出現し始めた時期から便秘傾向も併発していた。
-
来院者
女性
40 代
-
期間
2022年4月 ~ 2022年5月
-
頻度
週1回程度
-
通院回数
3回
施術と経過
初診時、腹部全体にガスの貯留を認め、張りを確認した。手足のツボに鍼をして腹部への働きかけを行った。初回施術後、胃部の軽い改善感が得られた。2回目の施術では、腹部の状態を確認しながら、その時点で最適と考えられるツボを選択して鍼を行い、症状は大幅に改善した。しかし1ヶ月後に症状が再燃したため、3回目の施術を実施。その後は再発予防として月1回の施術を継続している。
使用したツボ
まとめ
機能性ディスペプシアの疑いに対して、手足のツボへの鍼施術を行った結果、2回目の施術で大幅な改善が得られた。しかし1ヶ月後に症状の再燃があったことから、予防的な施術の必要性が示唆された。現在は月1回の定期的な施術により、症状の再燃を防いでいる。本症例から、機能性ディスペプシアの疑いに対する鍼施術は、症状の改善だけでなく、予防的なアプローチとしても有効である可能性が示された。